2011年3月20日
懸念される放射性物質の風評被害
テーマ:日常のお話
福島県の一部地域で採取された原乳と茨城県の一部で収穫されたホウレンソウから放射性物質が検出されたという報道がありました
非常に心配される報道ですが、現在流通はしていないこと、そして摂取しても人体に影響があるレベルではないとの説明があります
仮に1年間摂取してもCTスキャンを1回受ける程度の量だそうです
1年搾取してもCTスキャン1回分の放射性物質でありながら、なぜ回収、出荷停止なのか理解しずらいものあります
基準だと言われればそうなるのかもしれません
『放射性物質が検出』という報道だけが一人あるきし、不安感が広がり風評被害が広がることが非常に心配です
私達食品業界に生きる人達は過去にもこのような風評被害による実害に何度も悩まされてきました
今後懸念されるのは国や県などの正式な発表もなく、被害もないのに全ての食品の検査を要求されること
得に大きな小売店などが『全ての国産品は検査実施と検査データの提出』ということを言い始めると、それが日本中に広がり、『検査データがないものは扱いません』となりそうなのが怖いのです
万が一心配されるレベルの段階になると国や県が発表がありますが、風評被害が広がると
『念のため』
『心配なので』
『販売する店に言われたので』
そうした傾向になり検査が義務的になってきます
安心のため、と言われれば納得できないわけではありませんが・・・
しかしこうした検査には多額の費用がかかります
各企業にものすごい負担がかかってきます
その金銭的な負担はどこかにしわ寄せが必ずきます
それは私達のような地方の食品会社から大手企業にまで全てに言えることです
そして得に生産者や地方の製造者に負担が大きくのしかかります
被災地のような被害はないとはいえ、現在地方経済、日本経済は疲弊しています
みんなで復興を目指し頑張っている時ですが、こうした風評被害などから始まる3次被害、4次被害が食品業界にいる私から見ると心配です
どうかこれから国や地方自治体の発表がないのに先行してこのような検査要求をする小売店や企業がないことを祈るばかりです
風評被害が広がらないことを祈っております
そして今回出荷停止となった生産者の皆さんの心情やつらい想いを考えるとやりきれない気持ちになります
秋田味商 工藤